昨年の夏に始めた「自分史エッセイ塾」。
先日(3月の終わりに)、「第1回自分史エッセイ新人賞」の授賞式を開催しました。
2015年に受講者から生まれたエッセイたち。
その作品を吟味して、3名の「新人賞」を決定しました。受賞者は、宮野真有さん、鈴木佳子さん、鈴木法明さん。
宮野真有さんの作品は、豪快なおばあさまのエピソードをユーモラスに語りながら自分の中に流れるDNAを上手に表現した「痛快!ハルおばあちゃん」。
鈴木佳子さんの作品は、多感な幼い日の出来事を通じて、お母さまのこまやかな愛情を思い起こした作品「祭りの金魚すくい」。
鈴木法明さんの作品は、学生時代、満員電車の中でおきた小さなエピソードを自分らしい視点で切り取った「満員電車」。
自分史という観点から「世相を反映しつつその中での自分が描かれれいる点」や、エッセイとして、「さりげない日常から自分だけに印象深いできごとを、自分ならではの視点で書いていること(パーソナリティが表現できていること)」、「描写に臨場感があること」、などを審査のポイントとしました。
この講座をはじめた頃のことや、受講生の作品への思いを、「自分史エッセイ作品集Vol.1」のあとがきに記したので、それを紹介します。
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あとがき
「自分史エッセイ塾」を開講する数ヶ月前から、自分史担当の河出さんとエッセイ担当の私とで、講座の内容について何度も打合せを重ねました。
「受講者に必ず何かを持ち帰ってもらおう」「新鮮な体験と発見をしてもらおう」「楽にさらさらと書きあげるメソッドを作ろう」。
そんなことを繰り返し話し合いながら、カリキュラムを作っていきました。
さて、実際に受講生の方々とご一緒し、私は予想外のことに驚きました。開講から5回の自分史エッセイ塾参加者の全員が、一人の漏れもなく、当日の講座の中で一つのエッセイを完成させ、さらに、そのできあがりの面白いこと。
私は心から感心したのです。 受講生の方々の作品は、その人その人で、それぞれ味わいの違うエッセイになっています。
「自分史エッセイ」は、自分の過去の一頁に、現在のものの見方や捉え方、感性や美意識、嗜好などが加わったもの。その人の一部がぽんっと外に出てきたようなものなのです。
私たちは、子どもの頃にたくさん作文を書いたけれど、大人になった今だからこそ、表現できるものを誰もが持っているのだと、あらためて感じました。
さあ、今度は何をテーマに書きましょうか。スイーツでも食べながらご一緒に。
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ランチとおやつタイムをまじえた「自分史エッセイ塾」。今後も、楽しく続けていきたいと思います。
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