「美容室ジプシー」と呼ばれる若い女性たち

■美容室ジプシーの話

先週、新しい美容室に初めて行ったのですが、

その時、カラーリングを担当してくれた

20代くらいの女性が話してくれたことが印象的でした。


美容室の情報を集めて紹介している

ホットペッパービューティというWEBサイト。

そこから予約すると、

新規のお客はセットによっては40%引き・・

などの大幅割引サービスが受けられます。


それを利用して、毎回新しい美容室にだけ行く

「美容室ジプシー」なる学生や若い女性が

相当数いるのだそうです。


おしゃれな美容室でカットしたい。

でもお金がない。

そういう若い女性たちがジプシー化している。


日本の美容室の数はとても多く、

信号機よりもコンビニよりも多いのだそうで、

「毎回新しい美容室に通っても、一生カットできますから」

と彼女は苦笑いする。


新規顧客獲得のための価格戦略が、

裏目に出ているケース。


私もそこから新規の予約をして、

30%引きのサービスを受け、

そのままリピーターになろうとしているのですが、

私は新規割引がなくても、そこに行ったお客です。


立地、そのお店の雰囲気、

サービスの質と種類、本来の価格、

顧客層をWEBサイトで確認をして、

ここが一番私に合っていそうだと思って選びました。


■クーポンサイトは、宣伝効果があるのか?

もうひとつの例でいえば、最近流行りのクーポンサイト、

「グルーポン」「LUXA(ルクサ)」など。


私はルクサを数回利用したことがあります。

私が利用したのは、イタリアンやフレンチ、和食、のお店。

例えば、1名 12000円のコースが、

そこのクーポンを使えば、5800円になるなど、

大幅な値引きサービスが受けられます。


しかし、私は、1名12000円の夕食は食べないお客。

5800円なら行く。

そういうお客は、正規の値段でのリピート顧客にはなりません。


ましてや、行ってみたら、

「ああ、これは、割引客用に設定された食事だったなぁ」

とがっかりするような内容だと、逆効果。


あとで食べログ(口コミサイト)を見ると、

ずいぶん叩かれています。


5800円しか払っていないのに、

お客は12000円分のサービスを

期待しているのですから、気の毒にも思えます。


■値引きする前にできることは他にもあるのでは・・

これは、価格戦略の話でもあります。

値引き前の正規の値付けにもいえること。


安い価格にする前にできることはあるのでは・・・

・クォリティをあげること。

・他にはないユニークなサービスを提供すること。

・信頼性を高めること。


自分にとって同じ価値のものなら安いものを選ぶけど、

クォリティがはっきり違えば、

その値段相当の価値があると思えば、

私は良い方を欲しいと思い、そちらを選びます。


クォリティをあげること。

他にないユニークなサービスを提供すること。

信頼性をあげること。

そして、それを、はっきりとわかるように見込み客に伝えること。

          ↓

これは、コピーライターの仕事でもあります。

最近、新しい企画が進行中で、

価格決めを考えているところ。


こんな本を読んでいますが、

とても参考になります。オススメです。

世界一ずる賢い価格戦略

ダン・S・ケネディ ジェイソン・マーズ

ライティング・コンサルタントの視点から

杉浦由佳  ライティング・コンサルタント。コピーライターとして独立して15年。書くための発想法、訴求力のある文章術などを中心に、仕事現場や日常のことなど、とりとめなく書いています。トレンド誌やビジネス誌のコラム広告のほか、企業のプロモーション支援・ブランディングに携わる一方、元ITエンジニアの杵柄で「情報セキュリティ」の連載記事なども執筆。「稼げるライターのためのライティング講座」 講師。

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